近所で作業しているから足場が安くなるというのは嘘。外壁塗装で失敗しないために
2016年05月07日
「近所で作業しているから、続けて足場を組めば安くなる」そんな言葉で外壁塗装を勧められたことはないでしょうか。はっきり言って、それは嘘です。なぜでしょうか。
いくら近所でも、仕事内容が減るわけではない
足場屋さんの仕事とはなんでしょうか。簡単にいうと材料を持ってきて組み立て、作業が終わったら解体して持ち帰ることです。もちろん他にもありますが、わかりやすくするために省略しています。ただ、当然ですが、専門的な技術が必要ですし、高いところに登るために危険も伴います。それが足場屋さんの商品であり、その対価として、お金(足場代)をもらえるわけです。2件あれば仕事量は2倍。近所だからといって仕事量は減りません。あなたが足場屋さんの立場だったら、安くするでしょうか?
家の大きさや形によって必要な部材が変わってくる
足場というのは、実は様々な部品が組み合わさって構成されています。そのため事前に下見を行い、どの部材がどれだけ必要かを計算し、それをトラックに載せて現地に運びます。つまり、まったく同じ大きさ、同じ形の家でない限り、近所だからといって使いまわしができないわけです。トラックに乗せられる量は限られていますし、重いので余分にたくさん載せておくことはあり得ません。足場とは、その家ごとのオーダーメード商品とも言えるわけです。仕事量は減らないうえに、使う材料まで違う。あなたが足場屋さんの立場だったら、近所だからといって安くするでしょうか?
隣同士で共有して同時に組む場合のみ、安くなる可能性がある
近所だから安くなるというのはあり得ない。ですが、隣同士で足場を共有して同時に組む場合に限り、安くなる可能性があるということは言えます。隣と共有するというのは、隣との距離が近く、真ん中に組めば両方で使える、ということ。つまり、いくら同時に施工しても、距離が離れていると、共有はできないということです。共有できてこそ、手間も部材も減らせるので安くなりますが、そうでなければ先ほどと同様、仕事量も材料も減りませんから、隣だからといって安くなる道理はないのです。厳密にいえば、交通費くらいは安くなるかもしれませんが、いったいそれがいくらになるでしょう?
結局、安くしているのは塗装業者の単なる値引き
単なる値引きでも、安くなれば良いじゃない?と思うかもしれません。もちろん、塗装業者が手を抜かず、材料も減らさずに安くしてくれたとしたらお得かもしれません。その可能性ももちろんあります。ただ、塗装に関しても、近所だからといって仕事量が減るわけでも、材料が減るわけでもありません。減るのは交通費くらいでしょう。道理もないのにやたらと安くする業者が、果たして信用に値するのかどうかは、お客様であるあなたが決めるしかないのです。「近所だから安くできる」という嘘に惑わされることなく、正しい判断ができるようにしたいものです。
- シェアする
- LINE
主な資格・免許
- 神戸市指定給水装置工事事業者(水道局指定工事店)
- 給水装置工事主任技術者
- 液化石油ガス設備士(LPガス設備士)
- ガス機器設置スペシャリスト(GSS)
- 第二種電気工事士
- 排水設備工事責任技術者
- 二級建築施工管理技士