タンクの中にペットボトルを入れてはいけない。間違ったトイレの節水法
2016年05月12日
トイレのタンクにペットボトルや瓶などを入れると節水になる。そんな話を聞かれたことはありませんか?実はこれ、絶対にしてはいけないことだったのです。なぜでしょうか。
タンクの水は流すことを計算して量を決めている
毎回流すトイレの水。もったいない気がして、なんとか節水したい。その気持ちはわかりますが、そもそもタンクの水の量は、計算されて決まっているということを覚えておいていただきたいのです。便器やタンクを開発するとき、メーカーは実験を繰り返し、試行錯誤しながら設計図を描いて、商品を作っているはずですよね?その時に、意味もなく水の量を決めるはずがありません。何百回、何千回と水を流してみて、きれいに流れるにはどれくらい必要なのかを、割り出したはずなのです。つまり、1度に流す水の量は、必ず必要なのです。勝手に量を減らしたら、不具合が出るのは目に見えています。
道路の汚水管まで流れなければ意味がない
トイレを流したあと、それはどこに流れて行くかご存知でしょうか?正解は、道路に埋設された汚水管を通り、下水処理場まで流れていくのです。実際に見ることは少ないと思いますが、便器から道路の下水管まではパイプで繋がっており、その距離は様々。当然、水だけを流すわけではありませんから、流したものがすべて、そこまで流れて行かないと、途中で詰まってしまうのです。そのために必要な水が、タンクの中に入っているというわけです。想像してみると、かなりの量が必要だと思いませんか?
タンクの上にビー玉を置くのも危険
タンクの中に異物を入れると、水が止まらなくなる危険もあるのでお伝えします。万が一ペットボトルなどがゴムフロートに当たると蓋ができなくなって水が止まらなくなる可能性があります。タンクの構造は、「下に空いた穴をゴムの部品で蓋をすることで水を止める」という単純なもの。それをレバーで引っ張り上げると水がザバーっと流れて、ゴムフロートの重さで自動的にまた蓋がされるので、もしそこに異物が挟まると、とたんに水は止まらなくなります。これは、ペットボトルだけではなく、タンクの上にビー玉などを置いて装飾されている場合も危険です。中に落ちて引っかかると、取り除くまで水が止まらなくなる可能性があるのです。節水のために入れるのはもちろん、落ちそうなものを上に置かないというのも鉄則。知らなければ意外とやってしまいがちですので、気をつけましょう。
- シェアする
- LINE
主な資格・免許
- 神戸市指定給水装置工事事業者(水道局指定工事店)
- 給水装置工事主任技術者
- 液化石油ガス設備士(LPガス設備士)
- ガス機器設置スペシャリスト(GSS)
- 第二種電気工事士
- 排水設備工事責任技術者
- 二級建築施工管理技士